アナグマ(穴熊)さん 解体・精肉・皮なめし part2 その1 [前置き]


車に轢かれたアナグマの解体、精肉、皮なめしの記録です。

この辺では、大型動物のRoadKill(車に轢かれた動物)はないので、よく見かける猫、狸、イタチ、テンなどの小動物の中で一番安定して美味しい獣なのではないかと思います。ウサギも負けずに美味しいけど、ウサギは素早く、アナグマはドンくさいのか、圧倒的にアナグマのRoadKillの方が多いです。
都市部でもちょっと郊外には結構いるようですし、新鮮なRoadKillに出会ったら、参考にしてみてください。
(血とか内臓とか苦手な人は、見ないほうがいいでしょう。)

実は、その前の晩にウェブのアクセス解析をしていたら、3年ほど前に書いた「アナグマさん解体」という記事のアクセスが未だに多く、アナグマ+解体の検索で見に来る人がボチボチいることに気が付き、随分以前の、しかも動物の解体を始めた頃の記事なので、書き直したいなぁと思っていた矢先。
自分でアナグマを轢いてしまいました。こんなことを書くとわざと轢いたみたいで不謹慎なんですが、まったくわざとではなく、減速したんだけど、間に合わずに轢いてしまった。
もしかしたら、無意識の深層心理で、何か自分には分からない力が働いたとは言えなくもないけど、タイミングの良さに驚きつつも、轢いてしまったアナグマを、嬉しいやら、申し訳ないやら、複雑な心持で持って帰りました。

後輪で轢いたのですが、左腕から左肩、首にかけて轢かれていました。口から出血していましたが、一応、頚動脈を切って、一晩吊るすことに。
翌日、鹿児島から友人が来るので、朝に一緒に解体することにしました。

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解体手順は次の記事で。

普段、RoadKillを拾って食べることは殆どありません。
一時、マイブームがあって、頻繁に拾ったことがありましたが、やはり臭い肉が苦手(になった。昔は平気だった臭いがダメになった)なので、よっぽど新鮮で、かつその後、手際よく解体できるタイミングでないと拾わないようになりました。
夏場なんて、朝拾って、夜解体しようと思ったら、日中の高温でえらいことになってしまいますし、といって家庭の冷蔵庫にいれるわけにいかないので、良さそうなRoadKillだなぁと思っても、時間がないからとスルーすることもしばしばです。

僕が、大量生産された肉を買って食べるのをやめようと思ったきっかけでもあり、RoadKillを拾うようになったきっかけを少し。

4年くらい前かな。盟友テンダーがうちに出入りし始めた頃。テンダーはアメリカにあるトム・ブラウン・ジュニアのトラッカーズスクール(TrackersSchool)を受講して帰国し、技術修練を兼ねてRoadKillの獣を拾いながら、皮をナメシ、肉を食べる旅をしていた。目的地は屋久島だったようで、その途中でうちで働くことになり、鹿児島に居つくことになる。

それまでも、食肉の大量生産には多くの疑問を持っていた。
本当に食欲がなくなるような飼育の現場も何度も見た。
飼料や飼育環境の悪い家畜の肉を食べることは、それを食べる人の健康の問題もある。
畜産が環境に与える影響も大きい(直接的な水質汚染もあるし、未熟な糞尿が肥料として畑に投じられ、畑を経由した汚染もある)
食肉の大量消費が世界の食糧事情を逼迫している。(食肉生産の為の穀物を、直接人が食べる穀物に割り当てれば、飢餓はなくなる)
それでも食べきればまだ良いが、流通段階でも、残渣、残飯としても大量の廃棄がある。
などなど、安い量産肉の問題は、分かっていたが、それでも貧乏だったし、比較的安い肉を買ってきていた。

そんな思いの中、テンダーのRoadKillの拾い食いに感心し、自分もやれることをやろうと、有り余る野生肉を積極的に食べ、量産肉を買い支えることはやめようと決めたのでした。
人からもらったり、食卓に出されればありがたく頂くし、本当にいいと思う生産者のこだわりのお肉は買うこともあるけれど、あれ以来肉を買わなくなりましたね。

そして、肉を買わなくなり、野生肉に積極的になると、鹿や猪を丸々もらうようにもなったし、新鮮なRoadKillを見つければ拾うこともあるし、肉の量も増え、質も豊かになったと思う。


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