塩作り中断について


ご無沙汰して申し訳ありませんでした。

塩作りから遠ざかって2年近くが経ちました。

ここで、塩作り中断ついて、きちんと報告しなければと思いながら、仕事に迷い、人生に迷い、今後、どう生きていこうかと悶々としているうちに時間が経ってしまいました。
ろくに近況報告もせずいたことを申し訳ない気持ちでいます。また、「塩作りを再開したらまた買うね!」と多くの方に待ちわびていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
2年ほど前から、坊津の海水が濁ることが増えました。
雨が続いて川が濁りその影響で水質が悪くなったり、プランクトンが増えることで透明度が落ちることはこれまでにも多々ありましたが、濁っても一時的なことで、また透明度が回復していました。しかし、ここ2年は慢性的に良くない様子です。
時々、様子をみては比較的に透明度が高そうだし、いいかな!?と思っても、いざ汲んで炊いてみると、灰色や茶色の灰汁がたくさん出て、「やっぱりダメだったかな??」と水質を疑うことも多々ありました。

実際、なぜ濁っているのか、なぜ灰汁がでるのか。
その灰汁がどの程度健康に悪いのか定かではありませんが、以前の海水より水質が良くないことは確かです。そして、その原因は人工由来の汚染だろうということは推測できます。
「川が汚れたのでは?」意見も耳にしますが、はっきり川の汚れが増したという感じもなく、僕の想像では、川の汚染度は以前からそれ程変わっていないか、もしくは改善したと思われます。
(降雨後の川の増水に乗じて、廃液、排水を流す人がいるようなので、それはとても問題だと思いますが、その汚染が常時まで影響するとは思えませんので、また別問題として・・・)

今までは、黒潮の分流(反流)が、汚染を凌駕する程に流れ込んでいたのだと思います。強い潮の当たりが弱くなったことで、川の影響力が勝ってしまったのではないかと思います。

坊津?笠沙は、黒潮の本流の中にあるわけではなく、黒潮の分流が(反流)当たっていたので、黒潮の流れが少し変われば、起こりうる自然のことなのだと思います。
(黒潮は不規則に流れの蛇行が変化する珍しい海流です。この規模の暖流で不規則にルートが変わるのは黒潮くらいだそうです)
なので、また自然のきまぐれで、水質が回復する可能性もありますが、今のところはあまり良くない状態が続いています。
しかし、南薩の海の名誉のためにも強調して起きたいのですが、僕が以前より汚れているといっても、それでも透明度は10?15mはあり、離島は別格ですが、本土の沿岸の中でみれば、他の海域よりも透明度が高くきれいだと思います。
日によって透明度が変わるし、海底の色や光の加減で見た目は変わるので一概には比較できませんが、宮崎日南、天草牛深、長崎半島、国東半島など比較的に海がきれいと言われる地域と比べても遜色はないし、むしろ坊津の方がずっときれいかなと思っています。
他の業者さんは、坊津?笠沙でも、他の地域でも塩作りを続けているので、塩作りができる程度にはきれいだとも考えられます。また、これだけ汚染物質にまみれた世の中で、少し海が汚れているくらいで塩が作れないというのは過敏だと思われることもあります。
しかし、僕の場合は、当時、透明度が20?30mもあった海をみて、「この海で潜って魚を獲ったり、海で遊んだり、塩を作って生きていきたい!」と思ったのが、塩作りの原点なので、海水のきれいさは、塩作りの大切なアイデンティティなのです。
釜炊きの塩作りは数あれど、やはり手作りなので十人十色。重きを置くところもそれぞれです。僕の場合は、すっごくきれいな海から塩を作りたいと思っていて、これからも、そのことを大事にしていきたいと思っています。
いずれは、坊津の海水も復活すると思いますが、自然相手のことなので、いつ戻るのか、また戻ったところでいつ悪くなるのか分からないので、今後は、もっと海水の安定している地域へ移って塩作りを再開することを検討しています。
とは言え、引っ越す地域もまだ定まらないので、きれいそうな日には海水を汲んでみて、それまでは様子を見ながら、もう少し坊津の塩を作ってみたいと思います。

もし、また塩ができたら、報告いたします。

素晴

Comments are closed